『君の膵臓を食べたい』を読んだので、ネタバレのできるだけない感想を考えた
ライブの記録と靴下の記録以外の記事を書くのはすごく久しぶり。
ずっと読みたかったこの本、やっと読めました。
まずタイトルがインパクト大。
でも、読み始めるとこのタイトルには大きな意味があって、「君の膵臓を食べたい」と思うことにももちろん意味があって、花が咲く季節にも意味があって、人が生きることにも、必ず死を迎えることにも起こることすべてに意味があるんだとひしひしと感じながら読むことができました。
主人公は高校生の少年。
彼はクラスメイトはもちろん、自分の周りの世界に関心を持つことがありません。
そんな彼とある少女のひと夏の記録…
そう言えばありふれた青春の記録的に受け取られると思いますが、このお話の底にはもっと深いものが長々と横たわっているのだと思います。
それは「生きる」ということと、「いのちを燃やす」ということ。
私たちは生きるにあたって様々な選択をします。
そのすべてが意味を持つ。
でも、私たちはきっと選択をしていることにも気づかないままに、「選んで」いる。
それは当たり前すぎて、私たちが今を生きていることと同じように「当たり前」過ぎて、ともすればその「意味」を軽んじてしまいます。
でも、生きていることも今日別れた友だちや同僚と明日また会えることも、「当たり前」のことなんて1つもないのです。
このお話の大きなテーマは、きっとそこにある。
最後に彼がした「選択」はそれはそれはとても不細工で、でも美しいものでした。
それからこれは個人的に思ったこと。
それは、日々の「あたり前」を記録するってとても大切なことなんだということ。
いつ、どんな形でそのあたり前が破壊されるかわからないから。
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最後にどうでもいいこと?を一つ。
作者の住野よるさん、フラカンとかもお好きみたいで、ついった見てたらそれらしいことが書いてあったりします。
この方の言葉の選び方のセンスとか、私的にはとても好きなのでなんだかとてもうれしい。
で、この本を読んで私が思い出したのが、われらが小さな巨人、鈴木圭介氏の名言です。
「いつまでもあると思うな親とバンド」
はい、失礼しましたwww。